(新型コロナウイルスの猖獗を踏まえて)
人は未知のものを恐れる。死活がわからないから生きている所に手を入れる。しかし手を抜いて取られてしまうよりましだと、へぼはへぼなりに考える。レベルは違っても熟慮し自信をもって打った手は誇ってよい。負け碁こそ勉強だが、敗因を見つけないと同じ手で何度でも負ける。
1796年ジェンナーが天然痘ウイルスの予防に初めて成功した。しかし1930年代に電子顕微鏡が完成するまで、私たちは敵の正体を見ることが出来なかった。その後、黄熱病、狂犬病、ポリオ、インフルエンザ、エボラ熱、SARSなどがウイルスと判った。ウイルス肝炎、エイズ、ヘルペスなどもゆっくり伝搬するウイルスだ。正体が見えてもいまだ制御できていない敵も多い。
今、私たちは「へぼ」なのです。余計な勝負手を打って自滅するより、手のないところを守ってでもじっとして勝機を待つ方が良い。
我が会の目的は誠に単純です。キューバ、メキシコ、チリってどうなの?言葉、時差、食あたり、強盗など・・心配。でも、周到な準備をして皆で行けば怖くない。会には県代表クラスの碁打ち、スペイン語圏に長期駐在していた商社マン、中南米の歴史文化に精通している学者、日本の伝統芸能の家元、医者、その団体をまとめられる人達がいます。碁さえ打てれば特技が無くても結構、頼もしい仲間と共に動けば大丈夫。
今は動けませんが、情勢が落ち着いたら再起動します。その時、ご一緒に旅に出ませんか?
2020年6月 SIIG会長・医師 杉目正尚